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2018年10月31日

162/中塗り

土壁は荒壁、ちり周り、むら直し、中塗り、仕上げが主な工程。今回の淡路島の家の土壁は外壁に面する部分は荒壁、それ以外の間仕切り部分はラスボードと呼ばれる新建材を使うこととなった。金額的な面や、実験的に荒壁と新建材を比較する意味もある。荒壁部分は、ちり周りを以前書いた暖簾を打ち石膏で押さえる。その上、むら直しを行い中塗りまで乾燥を待つ。ラスボード部分はちり周り、むら直しを行う必要がないため、中塗り。工程が簡略化でき施工スピードが上がる。なるほど、こんなにも手間、コストが違うのであれば、ボードにとって代わられるのも当たり前だ。荒壁を選択する意味を本当の意味で理解し伝えていく必要がある。現段階ではそれはまだ理解できていない。実際住んで体験して、感じたものの積み重ねである。10年20年したあと。建築を補修するとき、解体するとき。家があり続ける中で、それらが本当にどちらがいいか。

左官屋さんの仕事はリズミカルで流れるようで澱みがなくずっと見ていられる。淡路島の家のような家じゃなく現代的な作り方の家にも一部でもいいから左官屋さんの仕事を作ってほしい。その仕事ぶりを見てほしい。