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2018年01月22日

123/アトリエKIKA

海・山・風 自然への信頼と尊敬の中から 物作りは始まる。

自然に寄り添い その中にとけ込み 日々中庸の精神で 木に向かう。

アトリエKIKA 北島庸行さんのホームページ書かれている文章である。淡路島の家の目指すところを端的にとらえ、すでに実践されている木工家が、淡路島の五色というところにいる。最近のブログで地元の木、裏山に生えていた木や、工事で伐採されてしまったような木を使って作品を制作されているという記事が目に入った。これは実際作品を見に行かないと、お話を聞かないと、とふらっとアトリエを訪ねる。
以前にrecomincaで取材した記事はこちら。http://recominca.jp/cn6/pg182.html
アトリエの周りには、木々が製作されるのを待機中。薪に使うような細いもの、大きいもの様々。樹種も一目ではわからないがいくつも種類があるよう。現在制作されていたのは、直径約14cm〜約16cmの円盤のようなものと鉄との組み合わせが愛嬌のあるスツール。それと一脚椅子があった。円盤は土鍋、ホーロー鍋、やかん、コーヒーサーバー、穴の空いていないものは机の上で文具でも、使う人の発想で自由に。淡路島の人しかピンと来ないだろう地名も付けて「鮎原の山桃」、「慶野松原の肥松」、「諭鶴羽の山桜」、「賀集の古材欅」、樹種はひとまず4種類から。このネーミングはわかる人にはたまらない。景色が浮かんでくる。一つの椅子をみてそれらが育った景色が浮かんでくるのだから。スツールは、クヌギ、山桃、ウバメガシ、山桜。皮付きのままだったり、割れが入っていたり、正円じゃなかったり、あるもの、そのままの魅力を最大限生かした、ざっくりとした造りがいい。
007/淡路島の木でも書いているが、淡路島にある広葉樹をどう生かすかなかなか具体的にならなかったが、すでにここにあった。淡路島の家に「諭鶴羽の山桜」で作った椅子なんかがあったらいいだろうな。
「ただ、この取り組みは欲張らず少しづつ。」
北島さんの言葉が我々にも響いてくる。

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