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2017年05月21日

087/夏

じわじわと夏がそこまで歩み寄ってきている。
敷地の植物たちの勢いが凄まじく、さすがに見て見ぬ振りもできなくなってきた。重い腰を上げて、刈り払い機を持ち出し草刈りを始める。まだまだ夏まで時間があると思っていたがぐんぐん気温は上昇し、日差しもきつくなる。それに伴い、作業もはかどらなくなる。強い日差しや暑さで体力が失われる。

こういう時は無理をせず、大きな椚の木陰に入って休む。周辺の草木は以前にもまして緑の濃さを増し、強い日差しが作る陰影もさらに拍車をかける。昆虫や蛙も頻繁に見かけるようになり、生き物たちがあちこちに感じられる。周囲の田圃には早いところでは水がはられ、田植えの準備に取り掛かっている様子。僕らより1週間も2週間も前に、この周辺の人たちは草刈りを終え、田んぼに水を引くための準備をしていた。自然に流れる時間と、暮らしを送る時間がリンクし、四季の変化とともに生きている。

大きな木が作る木陰はなぜこんなに気持ちいいんだろう。強い日差しを木漏れ日に変え優しく地面に降り注ぎ、風が通り抜けるたびにそれらがふわふわと揺れ動く。建築にはとても真似できないのはわかっているが、こういう要素を少しでも取り込めたらいいだろうな。