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2017年02月25日

065/黒田先生

今日は淡路島の家プロジェクトのHPの制作をお願いしているFORC CREATIVEの長島さんにご紹介頂き、神戸大学の黒田先生を訪ねた。
ここまでは、何かを専門に教えている方々には極力頼らず進めてきた。
一つは、考えるのをやめてしまうから。自分たちで考えずに誰かに教えてもらおうと思って甘えてしまい、本当の意味で分かることにたどり着かないから。
二つ目は、ここが一番面白いから。わからずに動くことはある意味冒険で失敗が付きまとう。ただ、だからこそいろんなことをわからないなりに考え試す機会であり、この状態が一番面白いと思っているから。
ただ、そうも言っていられなくなりつつある。多くの人を巻き込んで、個人レベルの話でなくなりつつあるのも事実であり、少しずつ専門的なアドバイスを受けながら進む方向を見定めていく必要が出てきた。今回は簡単なヒアリングにとどまったが、実際淡路島にもお越し頂き、より具体的な話しをできたらと考えている。
無謀かどうか、知らないからやれることも多いのも事実である。

以下は黒田先生のFBより抜粋。

淡路島の建築家の方から、「淡路島の人工林のヒノキを使いたく、まず自分の家を建てる予定ですが」という相談がありました。直径30〜40cmのヒノキを150本伐採し、葉枯らし中。乾燥したら40年前の古い製材機械を使って製材されるそうです。「淡路島で建築をやっている者として、ともかく地元産材を使いたい」と。
林業の知識のある人が周囲にいないということでしたが、私も充分な情報提供ができませんでした。情報をお持ちの方からアドバイスがあればと思い、FBにあげさせていただきます。
・山林所有者は大半の例に漏れず農家です。薪炭林あとへの植林らしく、今は孟宗竹が林内にはびこる。「タダであげるから伐って持って行って良い」と言われた。枝打ちしていないので枯れ枝だらけのヒノキ。
・伐採者を雇って、自力で(身内の重機も借りて)伐採まで進めた。択伐は無理で列状間伐。山林所有者に多少お礼をした時点でかなりの出費。→スギ・ヒノキ放置林では穿孔虫害による材質劣化もあることを伝える。伐採木に心材腐朽があったらしい。どれぐらい使用に耐える状況かは不明。
・古いお寺の周りの人工林には大径木があるが、国定公園で保安林のため「伐れない」と言われている。→伐れないことはない。行政の逃げか?
・間伐に補助金が使えることをご存じなく(というより、行政の担当者に「わからない」と言われた。)、市有・県有林の間伐(切り捨て間伐)を横目で見ながら、民有林は対象外かと思ったそうです。
無謀とも言える方法でチャレンジされています。森林組合の組織も小さく(伐採量が少ないので、そうでしょうね)、そこからの情報も得られない中、先日のフェリシモでの里山セミナー参加者からの情報で、訪ねてみえました。
小面積人工林の所有者が農家で、先代が植林したあと放置のため、必要な情報さえ届かないと感じます。森林所有者自身でなければ、市役所や県の振興局で対応してもらえないのでしょうか。