2017年07月28日
113/岩上神社
敷地の向かいに見える山の中腹よりすこし高い位置に見える巨石。岩上神社に神籬石である。高さは12m、周囲16m、鶏卵に似た形で滑らかな岩肌、神の降臨にふさわしい巨石と神社内の看板にある。神の降臨をもって祭りを行ったもので「ひもろぎのお岩さま」ともよばれる。また、巨石を物語る遺物として、平安時代のものと思われる素焼皿が出土した。このことから、室町時代に創建され古くから神石として祭られてきた。
岩上神社の創立は1541年。領主柳沢隼人佐藤原直孝が大和国石上神宮の分霊を勧請創始したと伝え、同神宮旧蔵の1370年在銘の鰐口を伝来している。社殿は布石積の基壇上に建ち、三方に高欄付きの縁を廻し、斗栱は「あま組」4手先で尾垂木鼻をア・ンの象鼻とした特異に意匠を持つ。背面妻飾り大瓶束の型式手法に室町時代の技風を存しており16世紀中期における春日造り社殿の遺構として貴重な存在と言える。
こういう場所が歩いていける距離、敷地から見えるところにあるのはうれしい。