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2016年07月25日

004/家を建てる

自分の家を建てることになった。
もちろん、いつかは建てるだろうと思っていたが、さて?どんな家を建てるんだろう?どこに?

困った。
人の家ばかり設計してきて、自分の家をどんな家にしたいか考えてこなかった。

どんなデザインがいいとか、どんな素材とか、ほんとうはあまり重要ではない。まずは自然と寄り添って、ただただ、そこで暮らしていく。そこでどう暮らすか、どう生きていくか。それに尽きると思う。

建てる場所はどんなところがいいだろう?
人里離れた山のなかというイメージではなく、人の営みが感じられるところで、自分たち家族もその中に組み込まれて暮らしていく。自給自足とまではいかないが、自分たちの食べるものくらいは子供たちと一緒に畑で作りたい。庭にもデザインされたものは必要なく、周囲の自然の環境が自分たちの家の周りを覆い、少しづつ暮らしやすいように人の手を入れながら自然と共存していけたらいい。

そう考えていくと、建物も自然と素材は自分たちのなるべく身の回りの物を使い、淡路島の環境で育った木を使い、身近な人たちと作り上げることが自然なような気がする。

ただ、コストや時間がかかるとか、さまざまなダメだろうという理由を上げていって実現しないだけである。淡路島に林業はないし、山の手入れもほとんどされていない。どこにも淡路島産の材木は売っていない。そのほかの素材もこれからどんどん壁にぶち当たっていくんだろうと思う。誰に聞いてもお金かかるだけって言われる始末。

まずはやってみる。自分の家だし、なんとかなるはず。

たいそうな名前だが、淡路島の家のスタートはそんな自然なのか不自然なのかよくわからない想いから始まっている。淡路島という場所で、どう暮らしていくのか、どう生きていくのか、素直に居心地のいい場所をつくるにはどうしたらいいんだろう、と考えた答えがまずはやってみようということである。

その結果、いい家ができれば淡路島に暮らすほかの人たちにも是非、淡路島の家で暮らしてほしいし、そうなればいいなぁと思っている。まずは、自分で、自分たち家族で試しに暮らしてみる。