2017年02月20日
060/山師
淡路島には林業がない。山の恵みを利用しながら暮らしている人もほとんどいなくなってしまった。
今回の伐採も、以前記事に書いた谷口林業さんなどプロの方にお願いすることも検討したが、予算の関係でそうもいかなかった。補助金を利用するという方法もあったのかもしれないが、その時はそんな情報もなかった。
林業が本業ではない彼らに出会わなければ、そして快く引き受けていただけなければ、このプロジェクトは最初のところでつまずいていたのである。危険な仕事である山仕事。厳しくも、笑い声が絶えず、無事最後を迎えられたのは彼らのおかげである。これで終わらず、家づくりを一緒に楽しんでくれている彼らと一緒に仕事がしたいし、いろいろな人たちにも彼らの仕事を見てもらいたい。
自分の家を建てたいと思っている人でも、なかなか自分の家を建てるための木を見るところからできる人はいない。それを伐ってくれる人がどんな人でどういう想いで取り組んでいるのか知らないのが当たり前である。
淡路島の家プロジェクトでは木を伐るところから、家づくりは始まっている。
実際、淡路島の家を建てたいという人がいたら、そうしてあげたいし、そうして欲しい。
左から、新庄道、辻淳三、菊池覚一、松本たけし。
僕にとって、彼らは一流の山師である。