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2018年04月30日

140/餅ほり

地域によっていろいろな言い方があるが、淡路の僕たちの地域では「餅ほり」といってきた。現在では、上棟式もましてや餅ほりをする家はほとんどなくなってしまった。上棟式での餅ほりは、「散餅銭の儀」という災いを祓うための儀式の中で、餅と銭をまく事がもとになっている。家を建てることは大きな厄災を招くという考えがあり、その厄を避けるために餅や小銭をまいて他人に持って帰ってもらうという説がある。古い時代には、家を建てるということは、共同体による共同作業だった。「家を建てる」=「富がある」ということの象徴で、その富を地域の共同体で分け与えることで、厄災を避けるために神饌であり保存食でもある『餅』や富の分配の形としての『小銭』をまくことが、地域の共同体の中での生活を円滑におこなうための習慣だったようである。平安時代から鎌倉時代にかけて上棟式そのものの習慣が広まり、一般庶民も行うようになったのは江戸時代からだそう。

祝日ということもあり、近所の方々も大勢駆けつけてくれた。とても有難い。
末永くよろしくお願いいたします。