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2017年11月16日

121/豊かな世界

三浦豊さんによる森の案内を、淡路島の家の敷地周辺で開催。
今回は、淡路島の家プロジェクトにかかわってもらっている方々と一緒に森を歩いた。
ここでは、紹介された木々の名前だけ。
是非、三浦さんと一緒に歩いてもらうか、三浦さんの本をご一読いただきたい。
『木のみかた 街を歩こう、森へ行こう』ミシマ社

柳(やなぎ)→赤芽柏(あかめがしわ)→桐(きり)→櫟(くぬぎ)→桜(さくら)→藤(ふじ)→粗樫(あらかし)→椎木(しいのき)→隠れ蓑(かくれみの)→孟宗竹(もうそうちく)→熊野水木(くまのみずき)→榎(えのき)→杉(すぎ)→銀杏(いちょう)→馬酔木(あせび)→石楠花(しゃくなげ)→伊呂波紅葉(いろはもみじ)→楠(くすのき)→犬四手(いぬしで)→山桃(やまもも)→鹿子の木(かごのき)→犬槙(いぬまき)
その他にも秋楡(あきにれ)、棕櫚(しゅろ)、力芝(ちからしば)、空木(うつぎ)、荻(おぎ)、芒(すすき)、寄生木(やどりぎ)、樫(かし)、椿(つばき)、ヒトツバ、紫式部(むらさきしきぶ)、紫陽花(あじさい)、小々坊(しゃしゃんぼ)、榊(さかき)、七実の木(ナナミノキ)etc

以前にも書いたが、三浦さんの植物の説明は学術的にどういう木だという説明はあんまりない。何科の何属など、一般の人からしたら良くわからない情報より、人間とどういう関係を築いてきたか、どういう風にその場所に適応し繁栄してきたか、させてきたかという物自体が持つ情報より、その木が持つ歴史だったり、他者との関係性だったりを重点的に説明してくれる。木は自分だけでは生きてゆけない。自分からは動けないから、花や実をつけ、種をなるべく遠くに飛ばそうとする。しかも、自分の意図ではどうすることもできず、他者におおらかに託す。自ら自分を支える大地も肥やすことができないから、枝葉を落とし、時には自分自身を依り代にしながら自分の大地を肥やしていく。多くの関係性を築きながら、それらになにも見返りを求めず、おおらかに託し続ける。さらに木の種類によってどういう場所を好むか、どういう風に子孫を残していくか、その生存戦略はさまざまである。その違いが森に豊かさを生み出し、われわれに人間に豊かな世界を与えてくれる。三浦さんはもっともっと豊かな世界を見ているんだろうな。

次回は是非皆さんにも聞いていただきたいと思う。