IMG_7184

2017年08月22日

118/地盤調査

地盤調査とは、構造物などを立てる際に必要な地盤の性質の把握などを目的として、地盤を調査することである。この調査により地盤強度などが判明し、設計を行い、構造物が施工できるようになる。

地盤を見極めるいくつかのポイントがある。
一つは、地盤の強度である。建物を安全に支えられるか、支持力、変形性能などを調べる。今回は様々な調査方法があるなかで、木造住宅の地盤調査でもっとも一般的な「スウェーデン式サウンディング試験」と呼ばれる方法のもので行った。
二つ目に、地盤の土質である。土質は建物が沈んだり傾いたりしないためのカギとなる。土質によって、検討すべき現象(圧密沈下や液状化など)が変わってくる。地盤図や地質図による資料による調査の他、土質の調べることのできる地盤調査方法(ハンドオーガー、標準貫入試験、土質試験)もある。
三つめは、地盤の成り立ちで地形ごとに地盤の特徴がある。また、起こりうる災害などは地形によるところが大きい。現地調査や地形図などを参考にする。
四つ目は地歴である。過去にどのような土地であったかを調べると、今では宅地でも昔は水田、河、池ということがよくある。そのような地盤は軟弱である。地元の人の話を聞いたり、土地の名前の由来にもなっていることがある。
これら4点のことを確認できない場合は安全をみて軟弱地盤として設計を進める。

淡路島の家の敷地は、もともとは地山でそこを削りながら田圃になる部分を拡大していった。さらに、その前には蜜柑など果樹の栽培も盛んにおこなわれていたと地元の人に聞いた。
スウェーデン式サウンディング検査の結果はこうである。
「表層部より砂質土層主体の地盤であり自沈層、瓦礫等の異物は見当たらず良好な地盤状態にあると考えられます。従って、地盤補強工事の検討は必要なく、原地盤を対象とした直接基礎可と判断します。」
まずは、一安心である。

IMG_7181