2017年03月12日
069/価値観
ここまで、休みのたびに家族の力を借りながらコツコツと敷地の整理に時間を費やしてきたが、ここにきて、あまりにも時間と労力をかけてやっているのを見かねて義父が業者を入れてくれた。
とてもありがたい。とてもありがたいのではあるが、恐れていた事態が起こってしまった。なるべく敷地に生えている植物は、特に背丈くらいあるような大きな木はなるべく残そうと思って、手を付けずにいたのである。それが、日曜日に見に行くときれいさっぱり、とても見晴らしのいい景色になっていたのである。
敷地の植栽はまだまだ未定ではあるが、なるべくそこにある植物たちを中心に、山から庭に植物たちが下りてきたような、山に囲まれたような、そんな植物に囲まれていたいなぁとなんとなく考えていた。自然に寄り添うように。
我々のことを思ってやっていただいたこと、本当にありがたく思っている。あの重労働から解放されたということもあり、どこかではホッとしている部分もある。
淡路島の家では、このあたりの価値観をなるべく平易に、わかりやすく共有できるようにしていきたい。いいもの、かっこいいもの、おしゃれなもの、便利なものは世界中にあるし、今の時代、どこからでもそれらをもって来ることもできる。植物に限らず、建物、家具、食べ物、服、われわれが暮らしを送るために必要なすべてにおいてである。
ただ、そこからこぼれ落ちた価値観や、時間はもう取り戻すことはできない。絶対ではないが、なるべく自然に寄り添った暮らし方、そこにあるものを大切にするという姿勢でいたいと思っている。