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2017年02月16日

053/野水瓦産業株式会社

数多くある淡路瓦工場の中で、今までヒラマツグミの現場で数度お世話になったことのある野水瓦さんに、瓦の製造の現場を見せていただいた。
野水瓦さんは瓦の町、津井から少し北に上がった湊というところにある。とても立派な工場と生産ラインをもつ。明治18年創業ということで、約130年まえから瓦造りを始められたという。いろいろな建築家の方と新しい瓦の開発に取り組んでいたり、屋根瓦以外にも様々な商品を開発されている瓦工場である。鬼瓦以外は、ほとんどの瓦を自社工場で生産できるという。

前々から野水さんには「淡路島の家プロジェクト」について協力していただいている。
前回にも書いたが、瓦はどうも綺麗すぎる。傷一つ、歪みの一切ない、いぶし瓦は淡路島特融で、その美しさは他にない。ただ、どうもそれが、よくない。これは、あくまで個人的な感想である。綺麗すぎて、工業製品のように感じる。土という素材自体、とても素朴で、可能性を秘めていると思う。もっともっとシンプルに土がもつ力強さ、素朴さがでてもいいと思う。
どうも、同じように考えられている建築家の方は多いようで、綺麗に傷一つない商品を、わざわざサンドペーパー掛けをしてムラをだしたり、古色のように色むらを出したりしている。野水さんは「今までは綺麗商品をつくるためにやってきたけど、今はその逆をやってる。」と苦笑い。でもとても楽しそうで、いろいろな商品を見せていただいた。
その中でも、現在屋根にと検討しているのが、達磨窯で焼かれている瓦である。