2017年02月16日
052/達磨窯
「だるま窯は、16世紀に始められたとされる燻いぶし瓦を焼く平窯で、両側に焚口と燃焼室があり、中央に瓦を焼く焼成室があります。その形が達磨だるまさんが座っているように見えることから「だるま窯」と呼ばれたそうです。 江戸時代以降、盛んに築かれただるま窯は、昭和30年代まで各地で日常的な風景としてありました。昭和40年代になると燃料となる松材や松葉の確保が困難となり、大量生産による瓦工場とのコスト差や煙による公害問題などが生じたために、ほとんどのだるま窯が全 国から姿を消していきました。」
-京都市埋蔵文化財研究所より抜粋-
淡路島では最盛期で200軒以上の窯元が達磨(だるま)窯で瓦を生産していたそうで、今ではそのすべての稼働が止まり、窯跡も一基残るだけになっているそう。
そのような状況の中、2008年春、瓦師(カワラマン)こと山田脩二さんを中心にDGプロジェクト「脩」を立ち上げ、津井地区の職種を超えた人々で達磨窯を復活させたという。その達磨窯で焼かれた瓦は、すこしずつ色合い、風合いがに差があり、屋根に葺かれた際に独特の表情を作ってくれる。綺麗な淡路瓦もいいのだが、達磨窯のあの何とも言えない表情がつくる屋根は今までの瓦のイメージを変えてくれた。玉ネギ小屋にのっている瓦のように、素っ気ないけど、素材としての魅力的な品格を湛えてくれる。
近いうちに達磨窯の火入れのお手伝いをしてみたい。
達磨窯プロジェクト「脩」http://darumagama.com/